毎年恒例のこのイベントがやってきました!
和歌山最西端・日ノ岬で手仕事暮らしを営む道草屋さんの
「道草屋のカカオ豆からチョコレートを作ろう!ワークショップ」。
今日は道草屋のヒデさんが講師としてベトナムさんのカカオを抱えて、えんやこらとはるばる北加賀屋までお越しくださいました。
普段は、木彫りの素敵な調理器具を販売されていたり、自分で作った野菜や塩を使ったごはんが食べられるカフェを営まれています。
↓道草屋さんのWEBサイト
https://mitikusacafe.web.fc2.com/menu_cafe.html
コロナ禍の中ですが、参加者の皆さんのご協力の元、感染対策を行いながら今年も実施することができてとても嬉しい。ヒデさんと年に一回お会いできるのが僕の楽しみとなっております。
このイベントは、普段からみんな食べるチョコレートを原材料から作ってみようという試みです。
子どもはもちろん、大人の方でもチョコレートをどうやって作るのか知っている人は少ないのではないでしょうか?
ヒデさんの丁寧なレクチャーを聞きながら、複雑な添加物は一切使わず、カカオ豆と砂糖だけしか使わないピュアなチョコレートを作っていくというワークショップになります。チョコレート好きにはたまらないイベントです。
では早速イベントの内容をご紹介していきましょう。
まずは、カカオ豆をフライパンで十分に焙煎していきます。
煙がもくもく、部屋中が焙煎香に包まれていきます。(ちょっとけむたい・・・笑)
すごい煙ですが、しっかりカカオの香りもして早速食欲がそそられていきます。
しっかり焙煎ができたら、外側の皮が簡単にめくれるようになります。
これをみんなで一つずつ丁寧に剥いていき、中身の豆と皮を分けていきます。
この外の皮を「カカオハスク」(カカオシェル、ともいいます)、中の実のことを「カカオニブ」と呼びます。
そもそもカカオ豆と言っていますが、実際はカカオという実の種になります。えんどう豆やひよこ豆とは少し違うんですね。
カカオハスクはチョコレートには入れないのですが、ただ捨てるのはもったいない!チョコレート専門店では、カカオティーとして売られていたり、お風呂に入れてカカオ風呂にしたりもできるそうです!今回でたハスクもしっかり皆さんにお持ち帰りいただきました。
そしてチョコレートづくりに使用していくのは、中の実であるカカオニブ。
これを道草屋さんがベトナムで自ら手に入れてきた粉砕機で細かな粉にしていきます。完全に手動で削る機械でなかなか無骨な雰囲気で、素材感があってかっこいい。現地ではトルティーヤの生地を作るために使われるものだそうです。
一度では細かくならないので、荒削りと細削りで2回に分けて削ります。
荒削りはいつも通りスムーズに行けたのですが・・・
なんと細削りで目詰まり・・・。
寒すぎて削る機械もキンキンに冷えてしまい、カカオの粒子が中で冷え固まってしまうようです。
今日は雨も降って、気温もグッと下がっていたので初めてのことでした。
カカオ粉を一旦取り出し、再度コンロで加熱して温めてから細削りし直すとうまくいきました。
かなり圧力をかけて削るので、ハンドルもとても重くなります。みんなで協力しあって、ゴリゴリと削ることができました。
台に座ってガタガタ動かないように固定する役、カカオの粒を容器に追加していく役、機械にこべりつく削れて出てくるカカオを取る役とみんなで役割分担して進めていき、なんとか削り工程は完了です!
子どもたちが「2回目失敗したらどうしようかと思った〜」と言ったときに、
「ものづくりには失敗はつきものやで〜」とヒデさんが返していたのが印象的でした。子どもたちには失敗も楽しめる人になってほしいものです。
十分に細かくなったカカオ粒は、すでに豆に含まれている油分で溶け出していました。(その状態をカカオマス、というようです。)
カカオマスを綺麗にこそげ取って、鍋でゆっくり加熱していきます。
溶けていくにつれてチョコレートらしい香ばしい香りが空間を満たします。
そこにココアバターを少し足して粘度を調整します。ココアバターは、カカオ豆の油分だけを抽出したものです。
その状態は砂糖ゼロの完全なブラックチョコレート。とても苦いです。
でも味見した子どもたちからは意外にも「おいしい!」の声が。
そこから少しずつ砂糖を足しては味見をして、それぞれの好みの甘さに調整していきます。砂糖を入れると粘度が高くなるので、その都度ココアバターを足していい塩梅に整えていきます。
3度目の砂糖追加で、「ここでストップ!」という人が出てきました。
もうちょっと甘めがいい人は「もう一回!」。
4回目の砂糖追加でご満足いただけたようでした。
甘さの調整ができたら、クッキングシートの上に広げて、好きな形に整えます。
今日来れなかったお父さんの分に小さいチョコを作ったり。
形が大体できたら、道草屋さんが持ってきてくれたひまわりの種や金柑のシロップ漬け、各自で持ってきたマシュマロや転写シートでデコレーションしていきます。
今回は、みんな盛り盛り系のチョコですね!
今日は寒いので、冷えて固まるのもとても早く、スムーズにチョコレートが完成です!
最後は、鍋に残ったチョコレートをミルクで溶かして、ホットミルクをいただきました。
毎年これを飲めるととても幸せな気持ちになれます。去年よりも甘さ控えめな気がしました。みんなビターなチョコになってるんでしょうか。
今年も無事チョコレートワークショップが開催できて良かったです。
道草屋さんのカフェもオープンして、火曜、水曜はランチ営業されているようです。
「スモークチキンのコロッケ定食」というのが看板商品らしく、早いうちに絶対に行かなければ・・・!
みなさんもぜひ、和歌山方面に遊びにいく際はお立ち寄りくださいね!
道草屋さんのカフェメニューはこちらです。