9月21日、名村造船所跡地のクリエイティブセンター大阪2Fホワイエで、
新田理恵さんによる「毒を食べる」を行いました。
このワークショップは、“Co.lab(コラボ)” という、アーティストや専門家の方々と連携して行って行く企画で、一般の方にも参加していただけるものです。
その記念すべき第一弾として、新田さんをお迎えしました!
「毒を食べる」とは、『食べるという行為を改めて経験、再考し、ゲーム感覚で「食べられる」「食べられない」 の境界線を楽しむ』ワークショップです。
よくイベントでも使われる会場ですが、今回はかなり特殊な会場の設えで行いました。
会場の照明を消し、テーブルの上に置かれたキャンドルと外からの明かり、スクリーンに映し出された映像による明かりのみという、非常に暗い空間で行いました。
また「毒」を象徴するようなこんなモノも置いていたり・・・
いつものイベントとは少し違う雰囲気に、参加してくださった農園メンバーの皆さんも戸惑い気味…!
まずは、来場された方から自由に机に座っていただき、4つのグループにわかれていただきました。
ワークショップは、そのグループで進行していきます。
机に運ばれる“検体=食材”を、机でたまたま座り合わせたメンバーで話し合いながら、少しずつ食べたり匂いをかいだりしていきます。
少しずつ“検体”の正体が明かされて行くことによって、その食材に向き合い、「毒」とは何なのかを考えるというプログラムです。
今回の「毒を食べる」は、下記の3つのセクションに分かれています。
①〇〇なニンジンと〇〇なニンジンの食べ比べ
②〇〇水/〇〇した水/〇〇の水の飲み比べ
③ソテツ味噌の試食
(詳細は秘密です)
まずは、あまり説明のない状態で、“検体”を食べます。
グループで感想を良いながら、恐る恐る少しずつ食べていきます。
その後、付箋紙を使いグループで話し合っていくと、バラバラだった意見がなんとなくひとつにまとまっていきます。
さらに、検体の正体を明かせば、グループ毎で意見がバラバラだったのにも関わらず、ほとんどの人がひとつの意見にまとまってしまいました。
ワークショップが進むに連れて、少しずつ情報が解禁されていきます。
自分が感じていた感想と実際の情報のギャップを知ると、普段あまり意識しない食べ物のことについて考えるきっかけになります。
例えば、ほとんどの人が日常で食べたいと選んだニンジンが、情報が解禁されるたと同時に、ほとんどの人が違う方のニンジンに意見が変わったり。
(最初に多数派だったニンジンは、一般的によく食べられているニンジンなのですが)
普段自分で選んで食べている食べ物も、情報によっては「食べたくない」と感じたりなど
同じ食べ物でも、環境や情報によって「毒」にも「薬」にもなるということに気づかされる体験でした。
また、新田さんは
『「毒」と「薬」の境界線は非常にあいまいで、人間にとっては薬でも、他の動物にとっては毒だったり、摂取する量によっても変わる。どんな食べ物にも“致死量”がある』
というお話をされていました。
たしかに・・・!
参加者のみなさんからは、「勉強になった」「食への関心が深まった」「楽しかった」などの意見が多く聞かれました。
ワークショップの後は、農園でとれたバジルをつかったおつまみとワインで懇親会を行いました。
少し味の濃すぎるバジルが、おつまみにはちょうどいい感じでした!
そのあと、希望者でお店に移動し、新田さんを交えて食や農についての話題で盛り上がりました。
学びや新しいつながりができたりなど、非常に実りのある一日になりました。
新田さん、お越しいただいた皆様、ありがとうございました!