TKC城南アフタースクール(小学校の学童)を運営されている方からこんな相談をうけました。
「放課後の学童保育では室内で過ごすことが多く、もっと自然に触れる経験をさせてみたいんです。近くに『みんなのうえん』があることを知って、相談させてもらいました。なにか子どもたちが体験できることってありますか?」
小学2年生から4年生くらいの子どもたちに何かできないかな〜?
と考えて、
「そういえば、この前やった野草リサーチが盛り上がったな」
と思い出しました。
僕が運営のサポートをしている東京足立区のコミュニティファーム「いこうファーム」のおやこ向けのイベントでやってとても面白かったんです。
このワークショップがとても頭に残っていて、個人的に「これで一人ひとりの図鑑を作ったら面白いかも」と頭の中にずっとありました。なので今回、「自分だけのこども野草図鑑づくり」を一緒にさせていただくことになりました。
いこうファームでは、エディブルスクールヤードジャパンさんと一緒に展開している【おやこ食育菜園教室 エディブルガーデン】のプログラムのひとつとして、野草先生のガイドの元、畑にある野菜を集めて模造紙にみんなで張って名前を書きました。
野草は普段は「雑草」とひとまとまりに呼ばれているくらい、
ほとんどの人にとってはあまり目を向けることが多くないものです。
僕もそうでした。
ところが、野草だけを集めて標本にしてみると、小さい可憐な花や、ひとつひとつ違うユニークな形がとても美しく、その発見の喜びは大人も楽しめるものでした。
大人も本気で楽しめることは、子どもも楽しいはず。
北加賀屋でもやってみたら、案の定めちゃくちゃ盛り上がりましたので、そのレポートをお届けします!
畑に飛び出して、雑草探し!
集まった子どもたちは挨拶もそこそこに、早速外に飛び出しました。
スコップやハサミを持って、とにかく真剣にたくさんの種類の雑草を探す子どもたち。
あいにくの雨でしたが、雨の合間を見計らって、たくさんの小さい花や草を集めることができました。すぐ横の「みんなキッチン」に持ち帰り、みんなに図鑑ノートを配りました。
集めた野草を、一人一人自分のノートに貼り付けていきます。
綺麗にノートに収まるようにカットしてレイアウトする子、
大胆に花束のようにして貼り付け、はち切れんばかりの図鑑をつくる子、
こと細かく気づいた特徴を書き込む子など、
みんな初めて会った子どもたちですが、図鑑づくりからなんとなくタイプが見えてくるのが面白いです。
そこからは図鑑とにらめっこして、名前調べ。
なかなか簡単にはわからないので、僕に「これなんていう名前ー?」と聞いてくるのですが、ところが残念なことに、野菜については多少の知識はありますが、「野草」となると全くチンプンカンプン…。
全くわからないので、一緒になって必死に名前探し。
こどもたちと大人が一緒になって、
「これが似てるんちゃうー?」
「こっちのほうが似てる!」
とか言いながらワイワイと楽しい時間を過ごすことができました。
子どもたちはなんでもお見通しなので、いくら大人がかっこつけても
「大人たち、なにもわかってないのに偉そう!」となるんですね。
そういう意味では、今回は【誰もよくわかってない】という空気を共有して進められたので、一体感のあるワークになりました。
実際に僕もはじめて聞く植物の名前ばかりでした。
図鑑で名前が見つかると、自然とみんなで情報共有し合って、みんなそれぞれの図鑑を作りあげていきました。
名前の書き方、植物の貼り方、デコレーションなど、とても個性的な図鑑がたくさんできました。
終始大盛りあがり。
帰り際には、「次はピザ焼こう!」と言ってお別れしました。
自然からもらえる学びや遊びは、大人も子どもも熱狂できますね。
今回のプログラムは、定番化して色々な小学校や幼稚園・保育園、学童の子どもたちに提供できればと思っています。興味のある方はお気軽にご相談ください。